【スポーツ】トレーニングにおいてゴールを高く設定すると、パフォーマンスも高まります。
どんなトレーニングをするにも必ず「回数」をこなします。
皆さんはこの「回数」について、どのような捉え方をしていますか。
自主的にトレーニングをするとき、どのような方法で「回数」を決めていますか。
また、スポーツ団体や部活動に所属しているとたまに、
本当に意味があるのかと疑いたくなるようなただただきついトレーニングメニューを
何セットもやらされた経験はありませんか。
今回はそのトレーニングについての「回数」や「セット数」について、
書籍『図解モチベーション大百科』におすすめしたい研究内容ががあったので
ご紹介します。
この実験は「カチッサー効果」で有名な社会心理学者エレン・ランガー氏が行った、
ゴールと持久力の関係についてを調べた実験です。
実験内容
被験者を2つのグループに分け、それぞれに以下のような質問をして
その回答を記録します。
グループA
「ジャンピングジャック(両手足を開いたり閉じたりしながら跳ぶエクササイズ)を
50回行うとしたら何回目くらいに疲れると思いますか?」と質問する。
グループB
「ジャンピングジャックを70回行うとしたら、何回目くらいで疲れると思いますか?」
と質問する。
以上の質問をして回答を記録する。
実験結果
グループAの回答は、ほとんどの人が「大体30回くらい」と回答しました。
グループBの回答は、ほとんどの人が「大体50回くらい」と回答しました。
考察
実験結果から、人がエクササイズをするときそのエクササイズを
きついと感じ始める回数は目標とする回数(ゴール)の大体3分の2程度の回数から
であると考えられます。
脳は密接に身体と連携しており、意外にも「思い込み」が体に与える影響は大きく、
よく、「2種類の模様が隠れている1枚の絵の一方の模様は見えてももう一方の模様はなかなか見つけられない」といった現象と同じです。
例えば、きついトレーニングメニューが与えられたときに、「与えられた回数あるいはセット数の1.5倍の数をやるものだ。」というように自分で決めると、
きついことに変わりはありませんが、その与えられた回数を目いっぱいこなすことが
できるのではないかと考えられます。
自主練習や筋トレの動揺に、自分でやりたい回数の1.5倍の回数を設定し、
その回数に向かって取り組むと、本来こなしたかった回数をやりきることだできるでしょう。
結論
目標とする回数の1.5倍に設定することで、
パフォーマンスは向上する。
今回の参考書籍
池田貴将(2017)『図解モチベーション大百科』